増えた(?)"うつ"と"湿疹"【情報掲示板】情報掲示板

増えた(?)"うつ"と"湿疹"

2020-08-08

[コラム]

増えた(?)

 開業している皆様の地域でも同じく増えているだろうか?

 今年の3月下旬から、うつ症状を訴え始める患者さんが増え、この3ヵ月、精神科紹介は明らかに増えた。

 当院は、町場の場末にある。土地柄か人柄からか、小商い、いわゆる床屋・呑み屋・食堂...の患者さんが多い。このコロナ禍での外出自粛と休業要請はモロに生活に大打撃を与えた。まして高齢である。休業補償や補助金申請のオンラインは不可能で、借り入れしても返済の目処は立たない。相談したくても会えない、集まれない。家の中に閉じこもっていると、悪く悪く考えてしまう。眠れないし何も手につかない、落ち着かない。あげくに、営業再会したものの、客が戻らない...と。

 勿論、抗うつ剤や安定剤を処方し、精神科医に紹介する。しかし、この3ヵ月立て続けに3件、警察の検死官から電話を受けた。一件は孤独死であったが、2件は自死である。いずれも70歳前後の女性だ。唐突な幕引きはショックである。うつの発症は女性の方が多いが、自殺率は男性が高い...女性はグチを言って溜め込まないから...はずなのに、残念でたまらない。

 一方、マスクの着用が日常となり、暑さや多湿のせいか皮膚疾患が増えていると聞く。皮膚科医の友人との電話で、今混んでいるのは、なぜか皮膚科と精神科だけなんだよね?と言うと、昔から発症(生)も一緒なのよ、同じ外胚葉由来だから...と軽く一蹴されてしまった。えっ?

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佐藤 睦子/清明クリニック(福島市)