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"未来から選ばれる医院"になるための第一歩 【第15回】

在宅医療保険の基礎知識(歯科版)

2019-06-25

[コラム]

 今回は、歯科の「在宅医療」についてまとめてみます。

(1)歯科に「往診」はない

医療は、患者さんが受診する場所で、3つに大きく分けられます。


①外来医療:医療機関に通いながら診断・治療を受ける。

②入院医療:医療機関が準備した病床に泊まって、治療などを受ける。

③在宅医療:外来医療、入院医療、介護療養型医療施設・介護医療院・介護老人保健施設での入所を除き、自宅や施設で治療などを受ける。



「在宅医療」は、医師・歯科医師が患者さんの自宅や施設に直接出向いて行うもので、医科では「往診」と「訪問診療」に分けられますが、歯科では「往診」の概念がなく「訪問診療」のみとなります。

 また、在宅医療の対象となる患者さんの条件は「在宅等において療養を行っており、疾病・傷病のため通院による治療が困難な方」になります。単純に送迎用の車がない、送迎してくれる人がいないなどの交通事情だけでは、要件を満たしませんので注意が必要です。

(2)訪問先の種類を確認する

 在宅医療の対象となる患者さんは要介護者・要支援者であることが多く、一部点数の算定に制限が設けられていますので、〇〇有料老人ホームや□□グループホームという名称だけでなく、介護保険サービスとして何を届出ているかの確認が必要です。また、診療内容が同じでも、施設の形態や一度に診療する人数によって算定できる点数が異なることにも注意が必要です。特にわかりにくいのは、「同一建物に居住する患者数」という考え方です。これは施設の種類に応じて、患者数のカウントの仕方が変わるというものです。在宅医療を始める際はよく確認してから行きましょう。

(3)訪問先と時間の記載

 在宅医療を実施した際は、基本的に「訪問先」や「実施時刻(開始時刻と終了時刻)」等をカルテに記載します。ここでいう「実施時刻」とは、純粋に診療に要した時間であり、準備や後片付けは含みません。この「実施時刻」が20分以上か20分未満かで算定できる点数が異なるので注意して下さい。

 なお、複数の訪問先が連続する場合には、訪問の順番や「実施時刻」があいまいになってしまう可能性があるので、その都度、訪問先や「実施時刻」はメモをするのが良いでしょう。なお、そのメモをカルテフォルダに挟んでおくだけでは、算定要件上認められませんので、忘れずにカルテに転記しましょう。


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(事務局/小川)