食物誤嚥【情報掲示板】情報掲示板

食物誤嚥

2019-05-25

[コラム]

食物誤嚥

 厚労省統計に基づいたデータによれば、高齢者の誤嚥等の不慮の窒息による年間死亡者数は、8,000名を超える状況が続いている。年間交通事故死亡者数を超えるあまりにも不幸な事故件数であり、誤嚥の予防対策のさらなる普及・啓蒙が望まれるところであるが、食物誤嚥時の窒息は、酸素欠乏により、ごく短時間で脳に致命的ダメージを与えうることから、一旦事故が発生した場合、その場にいる方々が、より有効な方法で緊急対応できるような異物除去による救命法の普及も重要な課題と思われる。窒息事故は自宅での発生が最も多いが、近年、介護施設での発生が増加傾向にあることも注目すべき点である。

 先日、「食物誤嚥による窒息への救命対応」の普及に尽力されておられる耳鼻咽喉科医師のご講演を拝聴させていただく機会があった。通常、緊急時の対応は、ハイムリック法、ついで背部叩打法の実施が基本とされるが、もし、奏功しない場合、口腔から喉頭付近への示指挿入による食物異物の掻き出しが有効である旨伺った。掻き出し法実施の際の簡便で安価な補助用器具も開発されておられるとのことであり、緊急の現場で、有効に活用しうるこのような方法を含め、救命法が少しでも多くの方々、特に介護の現場で尽力されている方々にも普及することを期待したい。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

(開立直)